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【1more Baby応援団】 「日本は子どもを産みやすい国に近づいていない」 67.8% -その主な要因は社会制度や保育・教育費等への課題

「日本は子どもを産みやすい国に近づいていない」 67.8% -その主な要因は社会制度や保育・教育費等への課題

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夫婦の出産意識調査ワンオペ育児の方、「子どもに手を上げる人の気持ちが理解できる」 81.4%
 -ワンオペ育児の方の配偶者帰宅時間が20時以降61.9%
不妊で悩んでいる人の35.6%が「二人目不妊」
 -二人目不妊の方で「専門クリニックへ通うにあたり、不便を感じる」69.4%

 公益財団法人1more Baby応援団(所在地:東京都港区、理事長:森まさこ)は、日本から少子化問題をなくしたいという想いのもと、このたび、「夫婦の出産意識調査2019」を実施、その結果をご報告いたします。本調査は2013年から調査を開始し、今年で7回目となります。今回は、既婚者2,961名に加え、自身、配偶者が不妊を検討、経験したことがある方1,021名に対し、調査を実施しています。*本リリースでは、調査対象者の説明のない数字については、既婚男女2,961名の結果としています。

【 トピックス 】
出産・育児環境の不安が根強く残る
1.「日本は子どもを産みやすい国に近づいていない」67.8%
「日本は子どもを育てやすい国に近づいていない」の回答も67.4%あり、出産・育児環境への不安がうかがえる
原因の上位は「社会制度が整っていない」76.6%、「保育・学校にかかるお金が高い」68.8%、「給与が上がる見込みがない」65.8%、と、社会制度や家庭の経済状況に関する回答が多数

2.「二人目の壁」73.5%の夫婦が実感、調査開始以来7年連続で7割以上
一方、「理想の子供の数は2人以上」の人は71.4%。

働き方が家事・育児ストレスへ影響
3.「勤務する会社の働く環境は良い方向に向かっていない」60.5%
産休や育休を取得するに当たり「上司の目が気になる」40.1%、「同僚の目が気になる」33.4%
また、「時短勤務やテレワークといった多様な働き方を自由に選びたい」80.2%と社内環境の改善を求める声も「会社の制度、風土が整っていれば子連れ出勤をしたい」割合は48.7%

4.ワンオペ育児の方、「ストレスで子どもに手を上げる人の気持ちを理解できる」81.4%
ワンオペ育児の方で、配偶者の帰宅が20時以降の割合は61.9%(ワンオペでない人:32.1%)、「育児ストレスにより、子どもを可愛くないと感じたことがある」56.2%(ワンオペでない人:35.6%)また、既婚者全体で「自身の子どもへの体罰も法律で禁止すべきだ」と答えた方57.8%

多くの方が二人目の出産を目指す際、不妊に直面(以降、「二人目不妊」とする)
5.不妊で悩んでいる人の35.6%が「二人目不妊」
不妊治療を検討・経験された人で「二人目」で不妊に悩む人35.6%、また、「二人目の不妊」に悩む人のうち、「すぐ二人目もできると思っていた人」は59.6%と現実とのギャップが存在

6.男性も悩んでいる「二人目不妊」
「二人目不妊」に悩む男性の妊娠できない要因は「自身の不妊」14.7%、「自身とパートナー両方の不妊」33.8%

7.「二人目不妊」の方々は様々な課題にも直面
「専門クリニックへ通うにあたり、不便を感じる」69.4%、理由は「子連れで通える病院が少ない」35.8%が最多

【調査対象】
■既婚者2,961名の条件
・対象:既婚女性20-39歳、既婚男性20-49歳(男性は妻が39歳以下)
・割付条件1.:全国各都道府県均一回収(各県63名)
・割付条件2.:既婚子なし/既婚子1人/既婚子2人以上 それぞれを均一回収
⇒47(都道府県)×3(子ども条件)=141セルのそれぞれを21名ずつ、計2,961名回収
回収後、1.各都道府県の人口比、2.一世帯の子ども人数の構成比を平成27年総務省統計データより算出し、ウェイトバックをかけた。本情報で用いているのはウェイトバック後のスコアである。

■自身、配偶者が不妊治療を検討・経験したことがある方1,021名の条件
・年齢:既婚女性20-39歳、既婚男性20-49歳(男性は妻が39歳以下)
・割付条件:第1子の出産に向けて不妊を検討/治療中/中断、第1子の出産に向けて不妊を経験後出産/中断後出産、第2子以上の出産に向けて不妊を検討/治療中/中断、第2子以上の出産に向けて不妊を経験後出産/中断後出産
⇒以上10セル、計1,021名回収

■調査方法:インターネット

*本情報では、調査対象者の説明のない数字については、既婚男女2,961名の結果としています。

出産・育児環境の不安が根強く残る
1.「日本は子どもを産みやすい国に近づいていない」67.8%。
 「日本は子どもを『産みやすい』国に近づいている」実感を聞いてみたところ、「産みやすい」国に近づいていないと答えた人(「あてはまらない」「どちらかといえば、あてはまらない」の合計)は67.8%でした。<グラフ1>

グラフ1

 昨年調査と比較すると4.9ポイント減少(昨年:72.7%)したものの、約7割と依然高い割合を維持しています。
 また、「日本は子どもを『育てやすい』国に近づいている」実感についても、「育てやすい」国に近づいていないと答えた人(「あてはまらない」「どちらかといえば、あてはまらない」の合計)は67.4%と同じく高い割合でした。<グラフ2>


グラフ2
 その原因の上位3つは「社会制度が整っていない」76.6%、「保育・学校にかかるお金が高い」68.8%、「給与が低い(または上がる見込みがない)」65.8%と出産・子育ての社会環境改善の期待がうかがえます。


グラフ3

2.「二人目の壁」※73.5%の夫婦が実感、調査開始以来7年連続で7割以上
 今回も、「二人目の壁は存在すると思うか」について尋ねたところ、『二人目の壁』について「存在すると思う」と答えた人(「存在すると思う」「どちらかといえば存在すると思う」の合計)は既婚者全体の73.5%で、調査開始以来7年連続で7割以上となり、慢性的な社会課題であることが顕在化されました。<グラフ4>


グラフ4

 「二人目の壁」を感じる理由の上位は「経済的な理由」82.0%、「第一子の子育てで手一杯」48.6%、「年齢的な理由」44.5%となり、経済的負担の割合が高い一方で、子育て環境や晩婚化の影響も伺うことができる結果となりました。また、働く女性と専業主婦で「二人目の壁」を感じる理由を比べてみると、「経済的な理由」が働く女性が80.7%、専業主婦が85.6%と、一番高くなりますが、働く女性では、「仕事上の理由」53.6%、専業主婦では、「第一子の子育てで手一杯」55.2%、「年齢的な理由」48.5%、「育児ストレスなど心理的理由」46.9%が次に高い結果となり、ママの就業状況によって異なる課題が分かりました。

※「生活費や教育費に関連した家計の見通しや、仕事等の環境、年齢等を考慮し、第二子以後の出産をためらうこと」を指します

働き方が家事・育児ストレスへ影響
3.「勤務する会社の働く環境は良い方向に向かっていない」60.5%
 さらに、勤務環境についても聞いてみたところ、自身または配偶者が勤務する会社の働く環境について、「良い方向に変わってない」60.5%(「あてはまらない」「どちらかといえば、あてはまらない」の合計)となり、勤務環境の改善を求める声が多いことが確認できました。<グラフ5>

グラフ5
 産休や育休を取得するに当たり「上司の目が気になる」40.1%、「同僚の目が気になる」33.4%と社内風土的に産休、育休取得が取りづらい環境が多いことがうかがえます。
 更に「時短勤務やテレワークといった多様な働き方を自由に選びたい」80.2%、「勤務先の制度と風土が整っていれば子連れ出勤したい」48.7%といった回答が見られるように、柔軟に各家庭の子育て状況に対応した勤務制度を望む声も多く見られました。一方、「家事代行やベビーシッターには頼りたくない」66.3%となっており、自身や家族で家事、子育てを担う意識が強く示されました。

4.ワンオペ育児の方、「子育てのストレスで子どもに手を上げる人の気持ちを理解できる」81.4%
 「自身はワンオペ育児だと思う」と回答した人は37.7%。更にその方たちが「虐待は絶対にダメだが、子育てのストレスで、子どもに手を上げてしまう人の気持ちも理解できる」と回答した人は81.4%となり「ワンオペ育児でない」と回答した方の74.1%を上回る結果となりました。(全体76.9%)
 更に「育児ストレスにより、子どもを可愛くないと感じたことがある」は56.2%となりこちらも「ワンオペ育児でない」と回答した方の35.6%を上回りました。「自身はワンオペ育児だと思う」と回答した人の配偶者の帰宅時間20時以降は61.9%と「ワンオペ育児でない」と回答した方の32.1%を大きく上回り、配偶者の帰宅時間とワンオペ育児の関連性が推測される結果となりました。
 また、「夫婦で過ごす時間は十分にとれており、満足している」32.3%(ワンオペ育児でない55.6%)、「1日1回は家族全員で食事をするようにしている(することがほとんどだ)」50.9%(ワンオペ育児でない76.1%)と家族で過ごす時間にも差異が見られました。「自身の子どもへの体罰も法律で禁止すべきだ」59.3%(ワンオペ育児でない56.9%)と自身の子どもに対する体罰の法律改正を求める声も高い結果となりました。<グラフ6>


グラフ6
多くの方が二人目の出産を目指す際、不妊に直面
5.不妊で悩んでいる方の35.6%は「二人目不妊」
 不妊で悩んでいる・悩んだことがある方1,021名に「妊娠ができないことで悩まれたのは何人目か」聞いたところ35.6%の方が、二人目の妊娠で悩まれていました。
 結果、約三人に一人が「二人目不妊」であることが分かりました。また、「二人目の不妊」で悩んでいる人のうち、「一人目の子どもができればすぐ二人目もできると思っていた人」は59.6%となり、自分の想像と現実とのギャップがあることが分かりました。<グラフ7>

グラフ7
 その中で、妊娠できない一番の理由を聞くと、「自身の不妊」が38.5%、続いて「セックスの機会が少なくタイミングが合わない」が25.0%となり、セックスレスも不妊の原因の大きな要因となっています。

6.男性も悩んでいる「二人目不妊」
 二人目の不妊に悩む体験を持つ男性に、妊娠できない原因を聞いたところ、「自身の不妊」と答えた方は、14.7%、「自身とパートナー両方」に原因があると答えた方は33.8%となり、妊娠できないことの原因が自身にもあると考えていることが分かりました。<グラフ8>「不妊」は女性の悩みというイメージが未だに強いですが、今回の調査から男性・女性双方が抱える悩みということが浮き彫りになり、男性も気軽に相談できる環境づくりが必要になります。<グラフ8>

グラフ8
7.「二人目不妊」の方々は様々な課題にも直面
 二人目の不妊に悩む体験を持つ方へ、不妊治療専門クリニックについて聞いたところ「子連れで通える病院が少ない」35.8%、「子連れで行ける時間が制限されている」32.8%、「子連れで通院した際の周囲の目が気になる」28.4%となり、気軽に子どもを連れて病院へ行ける環境づくりへの課題が浮き彫りになりました。なお、上記三項目のいずれかを選択した方は69.4%となり、不妊治療専門クリニックの通院に不便を感じる人が多い結果となりました。

グラフ9

調査主体について

公益財団法人1more Baby応援団
 理想の数だけ子どもを産み育てられる社会を実現するため、結婚・妊娠・出産・子育て支援に関する情報提供及びその実現に必要な事業を行い、将来の活力ある社会環境の維持・発展のために寄与することを目的に活動。

 「1more baby応援団」ポータルサイトと公式Facebookページでは、出産に関するママ・パパの意識を把握するための調査結果や、「もうひとり、こどもが欲しい」という家族の想いを応援する情報を発信しています。

設立日:2015年1月15日(2017年10月公益財団化)
所在地:東京都港区高輪3丁目22番9号
電 話:03-6840-8836
理事長:森まさこ(参議院議員 元少子化担当大臣)

<活動内容・実績>
第3回シンポジウムオランダから学ぶ自治体・企業の働き方改革 2017年5月
シンポジウム in三重 “世界一子どもが幸せな国”オランダと地域の先進企業から学ぶ「企業の働き方改革・次世代育成応援」 2018年2月
ワンモア・ベイビー応援団 大交流会 in いわき〜かぞくを、もうひとり〜 2018年11月

<出版物>
18時に帰る 〜「世界一子どもが幸せな国」オランダの家族から学ぶ幸せになる働き方〜
なぜあの家族は二人目の壁を乗り越えられたのか?ママ・パパ1045人に聞いた本当のコト

*「1 more Baby応援団」ポータルサイト (http://1morebaby.jp
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